ONU・ルーター・モデムの違い|自宅のネット機器の役割と見分け方

ONU・ルーター・モデムの違いがわからないまま、テレビ台の下に置かれた黒い箱を眺めている方は少なくありません。名前が似ているうえに見た目もそっくりで、どれが何をしている機器なのか、どれを買い替えればネットが速くなるのかが判断しづらいためです。この記事では、東村山市で宅内LAN施工を行う一原ITシステムが、ONU・ルーター・モデム・ホームゲートウェイの役割の違いと、ご自宅にある機器がどれなのかを見分ける手がかり、そして二重ルーターの直し方までをまとめて解説します。

ONU・ルーター・モデムの違いは「変換する機器」か「分ける機器」か

ネット回線の機器は、大きく「外から来た信号をパソコンが扱える形に変換する機器」と、「1本の回線を家じゅうの機器で分け合えるようにする機器」の2種類に分かれます。ONUとモデムは前者、ルーターは後者です。役割がまったく違うので、本来はどちらか一方だけでは家のネットは完成しません。

ONU(光回線終端装置)=光信号をデジタル信号に変える

ONUは「Optical Network Unit」の略で、日本語では光回線終端装置と呼ばれます。NTT東日本の法人向けコラム「ONU(光回線終端装置)とは?モデム・ルーター・ホームゲートウェイとの違いと開通までの流れ【図解】」でも、光ファイバーケーブルを通じて送られてきた光信号を、パソコンなどの端末で読み取れるようデジタル信号に変換する役割を担う機器と説明されています。

戸建てや、各部屋まで光ファイバーが届いている光配線方式のマンションでは、必ずこの機器があります。壁の光コンセントから細い光ファイバーケーブルが伸びていて、その先につながっている箱がONU(またはONU一体型のホームゲートウェイ)です。

ただしマンションのVDSL方式・LAN配線方式では、光信号を変換する機器は建物の共用部にまとめて置かれており、お部屋にあるのはVDSL宅内装置や壁のLANコンセントだけという場合があります。「光回線の契約なのに部屋にONUが見当たらない」というときは、建物の配線方式がこれらに当たる可能性があります。

ルーター=1本の回線を複数の機器で分け合うための機器

ルーターは、パソコン・スマートフォン・テレビ・ゲーム機など複数の端末を同時にインターネットへつなぐための機器です。家の中のネットワークと外のインターネットの間に立って、どのデータをどの端末に渡すかを振り分けています。

▶ 「Wi-Fiルーター」は、ルーターに無線の親機機能が付いたもの

家電量販店で売られている「Wi-Fiルーター」「無線LANルーター」は、この振り分け機能に、電波で飛ばす親機の機能を足した製品です。ルーターの本質は振り分けであって、Wi-Fiを飛ばすことではないという点を押さえておくと、次に出てくる二重ルーターの話が理解しやすくなります。

モデム=ADSLやCATVで使う変換装置

モデムは、アナログ信号とデジタル信号を相互に変換する機器で、前出のNTT東日本のコラムでも、ADSLやCATVなどを使用するために必要な機器と説明されています。つまり戸建ての光回線にモデムは使いません。ただしマンションのVDSL方式では、光回線の契約でもお部屋にVDSL宅内装置(VDSLモデムと呼ばれることもあります)が置かれます。モデムを使わない戸建てや光配線方式の住戸でもONUなどが「モデム」と呼ばれがちなのは、ADSLの時代に使っていた呼び方がそのまま残っているためです。ケーブルテレビの回線でインターネットを使っているご家庭では、今もケーブルモデムが現役です。

ホームゲートウェイ=ONU+ルーター+電話機能の複合機

ホームゲートウェイ(HGW)は、ONUやルーター、IP電話などの機能が一体となった複合機器を指すのが一般的です(前出のNTT東日本のコラムより)。ひかり電話を契約すると設置されることが多く、電話機をつなぐポートが付いています。同コラムによれば、機種によってはONUが一体になっておらず、その場合は別にONUが必要になります。

ここが混乱の元で、ホームゲートウェイにはすでにルーター機能が入っているため、そこへ市販のWi-Fiルーターをそのまま足すと、ルーターが2台になってしまいます。後述する二重ルーターです。

自宅の機器がどれなのかを見分ける3つの手がかり

機器の見た目は各社よく似ているため、形だけで判断するのは困難です。次の3点を順番に見ると、専門知識がなくても当たりを付けられます。

① つながっているケーブルの種類を見る

いちばん確実なのはケーブルです。

  • 壁の光コンセントから細いケーブルが来ている…その機器はONU、またはONU一体型のホームゲートウェイ
  • 壁のモジュラージャック(電話線)から来ている…ADSLモデム、またはVDSL装置
  • 壁のLANコンセントからLANケーブルが来ている…LAN配線方式のマンションなら、お部屋にONUはありません(つながっている機器はルーター)。ただし戸建てや光配線方式のマンションでも、ONUやルーターを玄関近くなどの情報分電盤・マルチメディアボックスにまとめて置き、各部屋へLANコンセントで配線している住まいがあるため、まずはそうした収納の中も確認してください
  • 壁のテレビ端子から同軸ケーブルが来ている…ケーブルモデム
  • 上流の機器からLANケーブル1本だけで来ている…その機器はルーター(またはWi-Fiルーター)

マンションで壁から電話線が来ている場合は、建物の配線方式がVDSLである可能性があります。方式ごとの違いと見分け方はマンションのネット配線方式の違い|光配線・LAN・VDSLの見分け方で詳しく解説しています。

② 本体のラベルと型番を確認する

機器の側面や底面には、型番と製造元が書かれたラベルがあります。回線事業者名やプロバイダ名が入っている機器はレンタル品、メーカー名だけの機器はご自身で購入した製品、と考えるとおおむね切り分けられます。型番をそのまま検索すれば、ONUなのかホームゲートウェイなのかWi-Fiルーターなのかはすぐに判明します。

③ 電話機がつながっているかを見る

固定電話の線がその機器に刺さっていれば、ひかり電話対応のホームゲートウェイである可能性が高くなります。電話ポートはONU単体にはありません。ひかり電話を使っているかどうかは、ホームゲートウェイの有無を見分ける手がかりの一つになります。ただし、ひかり電話を使っていないから上流にルーター機能のある機器は無い、とまでは言い切れないため、二重ルーターかどうかは後述のPPPランプの確認などもあわせて行ってください。

機器が2台あるときに起きやすい「二重ルーター」

ホームゲートウェイに市販のWi-Fiルーターを足した構成では、ルーター機能を持つ機器が直列に2台並ぶ状態になりがちです。これが二重ルーターです。

何が起きるのか

ルーターは、外向けのアドレスと家の中のアドレスを変換しながらデータを振り分けています。その変換が2回行われると、同じ処理を二重に通すことになります。ふだんのウェブ閲覧や動画視聴では気づかないことも多いのですが、オンラインゲームの通信、外出先から自宅の機器へアクセスする設定、会社のVPN接続といった、通信の経路が固定される使い方でつながらない・不安定になるという形で表面化しやすくなります。

直し方は「下流のルーター機能を止める」

解決の方向はシンプルで、2台のうち下流側(あとから足したWi-Fiルーター側)のルーター機能を止め、Wi-Fiの親機とハブとして働かせるという形にします。この設定はメーカーによって呼び名が違い、ブリッジモード、APモード、アクセスポイントモードなどと表記されます。

たとえばバッファロー製のWi-Fiルーターには、本体にルータースイッチを備えた製品があります。同社のサポートFAQ「ブリッジ設定にする必要はありますか/どのような場合にルーター機能を停止させますか」では、スイッチをAUTOにしておくと上位機器のルーター機能の有無を判別して自動で切り替わるため通常はAUTOで使用し、自動で判別できずインターネット接続設定ができない場合に手動でOFFにする、と案内されています。切り替え方法と、どの機能が止まるのかは機種ごとに異なりますので、お使いの製品の取扱説明書やメーカーのサポートページを必ず確認してください。

そもそも上流の機器にルーター機能があるのかどうかは、同じFAQでその機器にPPPランプがあるか、点灯しているかで判断する方法が紹介されています(PPPランプがある=ルーター機能が搭載されている、点灯している=有効になっている、と考えられる、という案内です)。ただし同FAQには「全ての機種で当てはまるとは限りません」との注記があり、確実に確認したい場合は契約しているインターネット回線業者に問い合わせる方法が案内されています。上流にルーター機能が無いのに下流をブリッジにすると、今度はインターネットにつながらなくなりますので、迷ったときは切り替える前に確認してください。

▶ 二重ルーターを解消しても速度が戻らないとき

二重ルーターは「つながり方」の問題であって、速度が出ない原因はほかにもあります。回線の混雑、接続方式、ケーブルの劣化、電波の届き方など、切り分けるべき点は複数あるため、順番に確認していくのが近道です。測り方と切り分けの手順はネットが遅いときの速度測定と原因の切り分け|自宅でできる5つの手順に、接続方式の違いはIPv6(IPoE)とIPv4の違い|回線が遅いとき確認すべきことにまとめています。

買い替えられる機器と、事業者に相談する機器

ご自身で買い替えられるのは市販のルーターだけで、ONUとホームゲートウェイは回線事業者に相談する機器です。ここを取り違えると、買っても解決しない出費につながります。

ルーターは自分で選んで買い替えられる

市販のWi-Fiルーターはご自身で購入・交換できます。電波の規格が古い、接続台数が増えて不安定、発熱しやすくなった、といった不調はここを入れ替えることで改善する場合があります。買い替えの目安はWi-Fiルーターの寿命は何年?買い替え時期の見極め方と選び方を、家じゅうの機器が増えて不安定になっている場合はスマート家電が増えるとWi-Fiが不安定になる原因と対策|接続台数の考え方をご覧ください。

ONU・ホームゲートウェイは原則として事業者の機器

一方でONUは、前出のNTT東日本のコラムでも市販されておらず契約する通信事業者からレンタルすることになる場合が一般的だと説明されています。ホームゲートウェイも同様に、回線契約に付随して提供される機器です。調子が悪いからといって自分で買ってきて交換することは基本的にできませんので、ランプの状態がいつもと違う、再起動しても復旧しないといったときは、契約している回線事業者やプロバイダの窓口へ連絡してください。解約や引っ越しの際に返却を求められるのも、これらがレンタル品だからです。

不調のときに確認する順番

  1. ONU・ホームゲートウェイ・ルーターの電源とケーブルの緩みを確認する
  2. 上流の機器から順に電源を入れ直す(抜くときはルーターから、入れるときはONUからの順で、30秒以上おいてそれぞれ起動を待つ)。再起動は電源プラグの抜き差しで行い、本体のRESET(初期化)ボタンは押さないでください(設定が初期化され、接続設定のやり直しになることがあります)
  3. 有線でつないだ機器でもつながらないかを確認する(つながらなければ回線側の可能性が高い)
  4. 有線では問題がなければ、Wi-Fi側(電波・設置場所・ルーター)を疑う
  5. それでも改善しないときは、レンタル機器は事業者へ、市販ルーターはメーカーへ相談する

引っ越し直後でそもそも何から手を付ければよいか迷う場合は、引っ越し先のネットが遅い…入居直後にやるべきネット環境チェック5つもあわせてご確認ください。

機器を整理したうえで「有線」を足すと通信は安定します

ここまで見てきたとおり、ONU・ホームゲートウェイは回線側の機器、ルーターは家の中の機器です。そして家の中で不安定さが出る原因の多くは、ルーターから先、つまり電波が届く距離や壁の遮蔽にあります。機器を新しくしても改善しきらない場合、根本的な解決になるのは、止まると困る機器を有線でつなぐことです。なお有線化で改善できるのはルーターから各部屋までの区間で、契約している回線そのものの速度の上限や、時間帯による混雑が解消するわけではありません。

とはいえ賃貸では壁に穴を開けられませんし、分譲でも配線のために壁を壊すのは気が進まないものです。一原ITシステムでは、各部屋のテレビ端子と同軸ケーブルをそのまま使って有線LANを作るMoCA施工をご提案しています。壁に穴を開けないため賃貸でも導入でき、大家さんや管理会社の許可も原則不要です(賃貸借契約の内容や建物の設備によっては、念のため事前にご確認いただくことをおすすめします)。仕組みはMoCA(テレビ線LAN)とは?仕組みとメリットを解説で、テレビ端子の数・分配器・BS/CS視聴の有無など、ご自宅で使えるかどうかの目安はテレビ端子で有線LANは作れる?|MoCAが使えるか自分で確認する方法で解説しています。

東村山市を拠点に、所沢市・清瀬市・東久留米市など多摩地域と埼玉県南部へ伺っています。「うちの機器がどれなのかもよくわからない」という段階でも構いません。機器の構成の確認から、有線化の可否判断までまとめて対応しますので、宅内LAN施工のページやトップページをご覧のうえ、お気軽にご相談ください。

宅内LAN施工・ネット環境改善は一原ITシステム
東村山市拠点|賃貸OKのMoCA施工|多摩・埼玉南部対応

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