オンライン対戦ゲームのpingを下げる方法|有線化と設定の見直し

オンライン対戦ゲームのping(応答速度)を下げたい方に向けて、自宅でできる改善の手順を解説します。回線速度は十分なはずなのに、撃ち負ける・技が遅れて出る・カクつくといった症状が消えない。その原因は、速度ではなく応答の遅れにあることが少なくありません。本記事では、東村山の一原ITシステムが、pingの見方から自宅内でできる改善策までを順にご紹介します。

pingとは何か|速度(Mbps)とはまったく別の指標です

pingとは、自分の機器から相手のサーバーへ信号を送り、返ってくるまでにかかった往復の時間のことです。単位はms(ミリ秒)で、数字が小さいほど反応が速いことを意味します。応答速度、レイテンシ、遅延と呼ばれることもあります。

ここで混同されやすいのが、回線速度との違いです。

▶ 速度(Mbps)=一度にどれだけ運べるか

道路でいえば車線の数です。大きなファイルのダウンロードや高画質配信のように、大量のデータを流す場面で効いてきます。

▶ ping(ms)=往復にどれだけ時間がかかるか

こちらは信号が往復する時間です。対戦ゲームでやりとりされるのは「どこを向いた」「撃った」といった小さなデータで、量は多くありません。1Gbpsの回線でも、応答が遅ければ操作は遅れて届きます。速度測定の数字が良好なのに勝てない、という状態はここで起きています。

目安の数字より「自分の環境の前後差」で見てください

ジャンル別の一般的な目安についてはオンラインゲームのラグを根本解決するなら有線LAN一択な理由でも触れていますが、同じ数値でもタイトルの作りによって体感は変わります。サーバーが海外にあれば、物理的な距離の分だけ時間がかかるため、そこは設備では縮められません。

そのため実務的に効くのは、他人の数字と比べることより、同じ条件で測り直して差を見ることです。無線のときと有線のとき、昼と夜。この前後差が、自宅の中で減らせる遅れの大きさを教えてくれます。

pingが悪化する原因を3つに分けて考える

応答の遅れは、次の3か所のどこかで生まれています。切り分けると、手を打つべき場所がはっきりします。

▶ ① 自宅の中(Wi-Fi・ルーター・宅内配線)

もっとも改善しやすいのがここです。無線の電波状況、ルーターの処理能力、家族の同時利用などが影響します。

▶ ② 回線・プロバイダ側

接続方式や、夜間の混雑が関わる部分です。契約の見直しで変わることがあります。

▶ ③ ゲームサーバーまでの距離

サーバーの所在地は選べないことが多く、ここは受け入れるしかありません。

①と②は動かせて、③は動かせない。この前提で順に見ていきます。

まず現状を測る|時間帯を変えて数回

改善に取りかかる前に、いまの数値を控えておいてください。あとで比べられないと、手を入れた効果が分かりません。

ゲーム機に内蔵された接続テストは速度中心で、ping値まで表示されるとは限りません(Xboxの「詳細ネットワーク統計」のように遅延を確認できる機種もあります)。確実なのは、同じ回線につないだPCやスマホでスピードテストサイトを開き、ping(レイテンシ)の欄を見る方法です。ゲーム内に接続状況の表示機能があるタイトルなら、それも参考になります。

このとき、平日の昼と、混雑しやすい夜の時間帯の両方で測ることをおすすめします。夜だけ数値が跳ね上がるなら、原因は自宅内よりも回線側の混雑にある可能性が高くなります。

数値そのものより、ばらつきの大きさにも目を向けてください。平均は悪くないのに時々大きく跳ねる状態は、対戦中の一瞬のラグとして体感されます。

自宅内でできる改善|有線化が最優先です

結論から申し上げると、ゲーム機やPCをLANケーブルで直接つなぐことが、いちばん確実で効果の分かりやすい方法です。

無線は電波を共有する仕組みのため、壁や家具、電子レンジ、近隣のWi-Fiといった外側の条件に左右されます。条件が良ければ十分に速く、悪くなると応答が不安定に振れます。この「振れ」が対戦ゲームでは効いてきます。有線はその変動要因を減らせるので、数値が安定しやすくなります。

接続の手順はゲーム機ごとに違いますので、ゲーム機の有線LAN設定|PS5・Switch・Xbox別の接続方法をご覧ください。有線化そのものの考え方はオンラインゲームのラグを根本解決するなら有線LAN一択な理由でも解説しています。

有線にしても改善しないときに見るところ

▶ 同時に通信しているものを止める

ゲーム機の裏で更新データが落ちていたり、PCでクラウド同期が走っていたりすると、その分だけ応答が乱れます。プレイ中は自動更新を止める設定にしておくと変わります。

▶ ルーターの世代と負荷を確認する

接続台数が増えると、ルーターの処理が追いつかなくなることがあります。長年使っている機種なら、買い替えで改善する場合があります。目安はWi-Fiルーターの寿命は何年?にまとめています。

▶ 接続方式を見直す

従来のPPPoE方式は、混雑しやすい設備を経由するため、夜間に応答が悪化することがあります。IPoE(IPv6)方式に切り替えると、この混雑を避けられる場合があります。

ただし対戦ゲームでは注意点もあります。IPoE環境では1つのIPアドレスを複数の利用者で分け合う仕組みが使われることが多く、日本インターネットプロバイダー協会のワーキンググループ報告書でも、この環境における課題として「P2Pアプリケーションの透過性」「NATタイプによる接続課題」などが整理されています。夜間の遅延が減っても、マッチングやNATタイプの面では不利になる場合があるということです。切り替え後に対戦周りで不調が出たときは、この点を疑ってみてください。方式そのものの違いはIPv6(IPoE)とIPv4の違いでご説明しています。

賃貸で有線が引けないときは、壁に穴を開けない方法があります

ここでよく行き詰まるのが、「有線が良いのは分かるが、ルーターが玄関にあって自室まで届かない」というケースです。賃貸では壁に穴を開ける工事ができず、床にケーブルを這わせるのも現実的ではありません。

そうした場合に有効なのが、各部屋にすでに来ているテレビの同軸ケーブルを使ってLANを通すMoCA(モカ)という方式です。壁に穴を開けず、既存の配線をそのまま利用するため、原状回復の心配がありません。賃貸でも大家さんの許可が不要なケースが多い方法です。ただし建物の配線のつくりによって条件は変わりますので、現地の状況を確認したうえでご提案しています。

遅延の面でも実用的です。規格を策定しているMoCA Allianceの公表資料では、5ミリ秒未満の遅延でEthernet並みの応答性と説明され、MoCA Home 2.5の仕様欄には片方向の平均遅延2.5ミリ秒未満と記載されています。なおこれは家の中のMoCA区間だけの数値で、ゲームサーバーまでのpingがこの値になるという意味ではありません。同軸で有線にしても、宅内で余計な遅れをほとんど足さないという裏付けとしてご覧ください。仕組みの詳細はMoCA(テレビ線LAN)とは?をご覧ください。

Wi-Fiで届かない部屋を無理に中継器でつなぐより、同軸で有線にしてしまうほうが、応答は安定しやすくなります。

▶ BS・CSをご覧のお宅は事前確認が必要です

ひとつ注意点があります。MoCAが同軸ケーブル上で使う周波数帯は、MoCA Allianceの公表仕様で400〜1675MHz。いっぽうBS・東経110度CSの中間周波数は、総務省の資料によると1032〜3224MHzです。この2つは重なる範囲があるため、BS・CSを視聴している環境ではそのままでは導入できないことがあります。地上デジタル放送だけのお住まいであれば、この点は問題になりません。

実際に導入できるかは、建物の配線や分配器の構成にも左右されます。だからこそ現地で状況を確認したうえでご提案しています。

多摩・埼玉南部で宅内LANのご相談なら

一原ITシステムは、東村山市を拠点に宅内LAN施工とネット環境の改善を承っています。所沢・清瀬・東久留米・西東京・練馬・新座・朝霞といった多摩・埼玉南部にお伺いしています。

「有線にしたいが配線の通し方が分からない」「賃貸なので工事ができるか不安」といった段階でのご相談も歓迎です。お住まいの状況を伺ったうえで、宅内LAN施工で実際に何ができるかをご案内します。パソコンやスマホのトラブル、格安SIMへの乗り換えもあわせて承っており、対応内容はホームページにまとめています。専門用語を使わずご説明しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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